高市総理による所信表明演説

天皇陛下ご臨席のもとでの開会式のあと、衆議院本会議が開かれ、高市総理による所信表明演説が行われました。
約３０分間の所信表明演説は、「政治とカネ」の問題には一言も触れず、全体に新鮮味に欠ける陳腐な内容との印象を受けました。
強いて高市総理らしい所信を挙げれば、「防衛力の対GDP比２％水準を今年度中に前倒しして補正予算で措置を講ずる」とのくだりですが、財源については言及がない無責任なものです。
高市総理は、所信表明の結びに聖徳太子（厩戸の皇子）（ウマヤト゛ミコ）が制定したといわれている「憲法１７条」の「事独り断（サタ゛）む可（ヘ゛）からず。必ず衆（モロトモ）と与（トモ）に宜（ヨロ）しく論（アケ゛ツラウ）可（ヘ゛）し」を引用しています。
奈良出身の彼女らしい引用ですが、この文章の通り独断を排して、他党の言い分をよく聞いて政治にあたるかどうかは、今後の国会での議論の運びを見守ります。