【管見永田町】
年明け国会が召集されるまで、私たち代議士は連日、地元と永田町周辺で開かれる新年会に出席することが日課になっています。
新年会を回っていると、主催者や来賓の挨拶のなかでおかしな日本語に遭遇することがあります。一番多い例が「新年明けましておめでとうございます」です。日本語の「明ける」には「終わる」の意味があって「夜明け」や「梅雨あけ」などと使われます。そこで「新年明けまして」と言うと新年が終わったことになり、本当はおかしいのですが、まあこの表現は慣用句として定着しているので許容範囲でしょう。
先日、ある代議士が「新年が礼会」との発言した時は一瞬耳を疑いました。彼は「互礼会」の互(ご)の字を瓦(かわら・が)と間違えして「が礼会」と読んだのだと気づきました。あとで注意しようかとも思いましたが、党が違うので、因縁をつけていると勘繰られても嫌なので黙っていました。
もう一つ、今年の干支は「巳年」ですからヘビにちなんだ話題が新年の挨拶でも多く語られます。そのなかで思わずギョッとしたのが「ヘビが皮を剥いで生まれ変わるように」という表現です。それを言うなら脱皮ですから「皮を脱いで」でしょう。皮を剥いでは生まれ変わるどころかヘビは死んでしまう…と一人苦笑いしてしまいました。